先日、息子が小学校を卒業しました。
親として、子供の成長ほど喜ばしいことはありませんし、これから中学生になり少し大人になっていく息子を見て非常に誇らしい気持ちになりました。
例え自分が歳を取って衰えを感じ、それに寂しさを感じたとしても、子供の成長を見ていると自分が未来につながっていくことを感じることができます。高校生や大学生の時に、自分が将来こんなこと感じるようになるとは思っても見なかったなー笑
今まで、息子の小学校時代、実は色々ありました。友達からいじめられて、一時不登校になって、他の親と揉めたこともありました。
「オタクの息子がうちの子供を怪我させた」そう言って責められたこともありました。
決して我が家や、我が子が一番正しいとは思っていません。
むしろ私や妻も初めての子育てで、たくさんの失敗をしていると思います。息子も時には人を傷つけ、そして時には人に傷つけられ、そんな中で様々なことを日々学んでいるんだと思います。それでも今まで自分と子供を信じて、子育てをしてきましたし、これからもしていくと思います。

まだまだ道半ばではありますが、私が子育てで気を付けてきたことについて書いてみようと思います。もちろんこれが必ずしも正解ではありません。でも、読んでいただいた方の参考に少しでもなり、色々な子供たちの明るい未来になんらかの形で繋がればいいなと思っています。
自己肯定感の低さに悩んだ過去
私は、子供の時から比較的厳しい家庭に育ったと思います。
母親は教師で、勉強に対しても厳しく、私はいつも母親の目を気にして怯えていたと思います。そんな中でいつしか自分の意見を言うことを諦め、親の言うとおりに生きていくことが自分の中で当たり前になっていきました。
小学校、中学校くらいまではそれでも構わないのですが、高校、大学になると自分の進路ややりたいことを自分で決めなければいけません。そんな時に初めて自分の意見がない大人になったことに気がつきました。
親の言う通りに生きてきたので、自分が何がしたいのか、全然わからない。決めることもできない。そんな大人になっていました。
もちろんそんな自分に自信が持てるはずもなく、日々虚無感の中で生きていく意味が見出せないままギリギリ生きていました。心の中では、どこかで「もう人生○んでもいいかな」と自暴自棄になっていた時期もありました。
子育てコンセプト「自己肯定感」
そんな私でしたので、自分の子供には一番求めるのは「生まれてきてよかったと思いながら充実して生きていってほしい」でした。一時は、やはりいい大学に入るためには、頭のいい子供に育てるためにはどんな教育をしたらいいか、みたいな本を読み漁って勉強したこともありました。
でも、これからの時代どうなるかわかりません。
もちろん勉強ができるに越したことはないのかもしれません。でも、少なくともいい大学に入ったら、いい会社に入ったらいい人生が送れる、と言う保証はどこにもありません。
なので私にとって子育てで一番大事なのは、勉強ではなく、「自分に自信を持ち、失敗しても前に進んでいける自己肯定感を持つ人に育ってほしい」これでした。(ちなみに自己肯定感とは、自尊心や自己効力感と同義で、自分は自分らしくても大丈夫と思える気持ち、ありのままの自分を自分が受け入れるというイメージで使っています)
でも、果たして自己肯定感をもつ人に育てるには、どのようにしたらいいのでしょうか?
まず一番参考にしたのは、精神科医である明橋大二先生が書かれた「子育てハッピーアドバイスシリーズ」でした。これは1・2・3が出て、その後パパのためのハッピーアドバイスや褒め方・叱り方も出ました。大体全部読みました!

↑1万年堂出版のホームページより
明橋先生は、今まで精神科医として多くの人の生死と向き合ってこられ、子供の不登校などにも多く関わってこられました。人が成長するには、厳しく型にはめるように関わるのではなく、成長過程で起こる様々な良いこと悪いことに対応できるよう、成長段階に応じた愛情ある関わりが大事である。そんなことがどの書籍にもメッセージとして書いてあります。親に大切にされない子は他人も大切にできない、自分のわがままを受け入れてもらった経験がなければ自分も周囲の環境の変化を受け入れられない、などなどいかに子供に対する成長に合わせた愛情ある関わりが大事かが勉強になりました。
私がもし、この本に、明橋先生に出会っていなければ、自分が育ったように親(私)の感情の赴くままに厳しく子供と関わっていたのではないかと思います。
子供の成長過程という時間は、巻き戻すことができません。
子供が小さい時にこの本に出会い、学んだことは私たち(私や妻、そして子供)にとって非常に大きかったと思っています。
それから須賀義一さんの「保育士おとーちゃんの叱らない子育て」これも何度も読み返して勉強しました。
2−3才の理解力が低く、経験も少ない子供に親と同じようなことを求めても無理なんです。子供達は、小さい大人ではありません。各年齢に合わせた、発達状態に合わせた対応を「大人」がしてあげないとダメなんです。そのために我々大人は、過去の先輩方、現代の先輩方が残してくれたこれらの教訓を学んで、無駄に子供たちを傷つけたりしないよう努力する必要があると思うんです。
こう言う目的で、私は子育ての本をいくつも読みました。
甘やかす、と言うことではない
今までの内容を読むと「甘やかす」「叱らない」と言うイメージを持たれたかもしれませんが、起こるときはめちゃ怒ります。多分、怒らせたらやばいと思われていると思います。
どう言う時に怒るか(叱るか)というと、人を傷つけたりした時、そうなりそうな時、怪我などの危険性が高い時、物を大切にしないとき、そんな時に怒ります。
これは人としてやったらダメ、これは非常に危ない、こう言う内容は有無を言わさず、理屈抜きで教えておく必要があると思っています。
ただ、ダラダラいつまでも引きずって怒らないようにしていますし、本人がダメなのではなくやった行為や考え方が間違っていたことに対して怒るように気をつけています。(でも多分完璧には全然できていませんし、感情的になって怒ることも多々あります)
我が子の現在
そんなこんなで育った我が子は、現在は野球を夢中でしています。

↑これは先日行ったマツダスタジアムでのカープのオープン戦
以前は、山登りやロードバイクでのツーリングやレースの出場、空手などをやってきました。これらはどちらかというと私から提案して始めたものばかりです。
でも小5の夏休みに「どうしても野球がしたい」と本人が言い始めました。
私的には「中学校になってからでもいいのではないか?」→少年野球って親が毎週末の練習に付き合わなければいけないので大変だし自由がなくなるのが嫌だった
と一旦は止めてみたのですが、本人の意思は揺らぎませんでした。
ですので世間的にはかなり遅れて少年野球を始め一生懸命頑張りました。
自分でやりたいと言ったので、基本的に自宅での練習も自分から「やりたい!」と言ってきます。私も息子がやりたいこと、練習に可能な限り付き合ってあげています。
自分自身が今までの人生でここまで一つのことに打ち込んだ経験がないので、親としてもこの熱中ぶりには感心してしまいます。
やらせるより、やりたいを大事にする
家での勉強についても、声はかけますがやるかやらないかは基本的には本人に任せます。やらずに学校で怒られるのも、テストで悪い点数を取るのもの本人にとっては重要な経験だと思うからです。
大きな怪我や命にかかわらない「失敗」はできるだけ今のうちにたくさんさせておいた方がいいと考えています。100回言うより、1回自分で失敗した方がよっぽど理解できます。
野球も、自宅での自主練習はやるかやらないかは本人任せです。本人が「野球の自主練をやりたい!」と言えば付き合いますが、本人が言い出すまで必ず待ちます。最近は私の体の方が悲鳴をあげていますので、多少不機嫌で練習に付き合う時も多くなってきました…結構平日仕事が終わってからの野球の練習は、肉体的に辛いんですよね汗
でも、今、本人のやりたい!に可能な限り付き合ってあげたいし、私も息子との今の時間をできるだけ大事にしたいと考えています。
この辺りは自分が子供の時にやりたいことを大切にしてもらえなかった反動なのかもしれません。
私の親は、自分が大学に行けなかったから私に大学に行くことを求めていましたし、それが私にとって最良な幸せだと考えていたようでした。でも、それが私にとっては非常に辛かった。同じ経験は、我が子にはさせたくないと考えていますので、可能な限り本人の「やりたい」に時間もお金も割いて答えてあげようと思っています。
でも、これもまた子供自身にとっては他の悩みの種になっていくのかも?しれません。
子育ても進化する
今、この時代に子育てで「最良」と言われていることも、多分いずれ古い考え方になるでしょう。あの時はあー言っていたけど、結局間違っていたよね。そう言われる時代も来るかもしれません。
だから、色々これからも勉強はしていこうと思います。
ひょっとしたら「軸がブレブレじゃん」みたいなことになるかもしれません。
でも、みんなタイムマシンは持っていませんので、その時自分が正しいと信じることを日々実践していくしかありません。
子供の幸せを願わない親はいないと思います。私も子供たちの幸せを一番に考えています。そのために自分が今できることを精一杯していこうと思います。
本日もここまでお読みいただき、ありがとうございました。