★読書レビュー

本の名前:無病法 極少食の威力
著者:ルイジ・コルナロ(中倉玄喜 解説・訳)
出版社:PHP研究所
形態:単行本 Kindle本→両方
【読もうと思ったきっかけ】
私は地域の中核病院で、看護師を約15年ほどしています。
病気の方、特に手術や検査、救急車で運ばれてきたばかりなどの病状の悪い方を多くみてきました。
そこで思ったのが、現代の医学は命を救ったりするのはとても効果的で必要なものです。
でも、それは病気になってから、かなり悪くなってからの対処であり根本的な対応(そもそも病気にならない、なりにくくできないものか)がもっとあればいいのにと思っていました。
やっぱり悪くなる前に対処できれば、それに越したことはないですからね。
また、私自身も体調に不安を感じていました。昔からたくさん食べるのが元気の秘訣!として教えられてきました。
でも、なんか体調がよくなくだるい。体が重たい。比較的若い時からこんな悩みを持っていました。
そこで出会ったのがこの少食です。
少食関連の書籍は今までもいくつか読んできましたが、長く愛読しているのがこの本です。
きっかけはAmazonKindleで過去の読書歴から自動で出てきたのではないか、と思います。それから読んでみて良かったので、文庫本も購入しました。永久保存版として笑
【学びになった点】
元気になりたい、病気になりたくないのであれば食べる量を今までの常識の逆に、減らしてみることが大切、欲望のまま食べているだけではダメとコルナロさんは警鐘を鳴らしています。
たくさん食べたいだけ食べて、その結果病気になった。これを治すために医者が必要であると。
そもそも食べる量を生きていける最低量にすると、病気にもならないし医者もいらないのだとコルナロさんは述べておられます。
西暦1400-1500年代に生きていたコルナロさんは、当時としては他に例を見ない102歳まで生きられました。自分の長生きの秘訣を、当時としては珍しい講話として世に広めていました。
世界的にはいろんなところで読み継がれているようです。日本ではこの「中倉玄喜」さんが翻訳と解説付きで蔵書にしてくれたようです。
コルナロさんが講話で少食の重要性を述べて、あれから約500年。
人間はまだまだ食欲には勝てず多くの方がメタボリックであり、この果てに病気になり医療を受け多くの薬を飲んでいます。日本では年々医療費が嵩み国家予算を圧迫しております。こんな現代に疑問を投げかけてくれる本だと思います。
【オススメしたいポイント】
食事に関しては、私はこの通りいつも実践とまでは全然できておりません…。
ただ、バランスよく1日3食食べることが大事!それでもなんか体調がすぐれないという方にはぜひ一度読んでみてもらいたいと思います。
現在、体調に問題がなくても40代以上の方にも一度読んでもらい「こういう考え方もある」ということは知っておいてもらうと今後の参考にな?のではないかとおもいます。
人間はもともと、こんなに文明が発達する以前は安定的に食事をとることができませんでした。
獲物や作物がうまく取れればしっかり食べられて、しばらくしたらまた取れなくなってひもじい思いをして・・・それを繰り返していました。
ところがいつの間にか現代ではスーパーもコンビニも、飲食店もファミレスも当たり前にできて、1日3食しっかり食べることができるようになりました。
生まれた時からそんな環境なので、何も疑問にも思いません。
そして歳をとって、心筋梗塞だとか、癌だとか、肺炎だとか多くの病気に罹り、たくさんの薬を飲み長生きしております。
食べたいだけ食べて、病気になって、薬を飲んで、というのもやはり自然ではないと感じます。
体調不安がある方、別にこれを読んだからといって「全部良くなります」とは全然思いません。でも、現状の改善になんらかのヒントにはなると思います。
参考にしてみてください。
本日もここまでお読みいただき、ありがとうございました!